「薬の副作用でつらい…でも、痛みは我慢できない」
そんなお悩みに、鍼灸がやさしく寄り添いました。
首や肩の激しい痛みが続くと、日常生活はもちろん心まで重くなりがちです。さらに腹痛や下痢が重なると、外出や仕事にも大きな支障が出ます。今回は、頸椎椎間板ヘルニアによる頸部痛・右腕の痺れと、クローン病に伴う腹部症状を抱えた30代男性Fさんの症例をご紹介します。
整形外科で処方された鎮痛薬が合わず、「根本的に整えたい」と鍼灸を選択したFさん。全37回の治療で、首の激痛だけでなく腹部症状まで軽快した経過をお伝えします。
主訴と症状の概要
- 主訴:頸部痛、右上肢の痺れ
- 付随症状:腹痛・下痢・血便
- 既往歴:
- クローン病(10年前〜)
- 腰椎椎間板ヘルニア(12年前)
- 過去の治療:頸椎椎間板ヘルニアと診断(2019年11月)、鎮痛薬リリカ服用 → 副作用で中止
- 来院目的:薬に頼らず症状を改善し、体質を整えたい
中医学の見立てと鍼灸の考え方
上半身の痛みと下腹部の炎症が同時に起こる背景には、「気血の滞り」「湿熱の停滞」「脾胃の虚弱」が重なっていると考えられます。
肩こり・腰痛
気血瘀滞(きけつおたい):姿勢不良や筋緊張で首~肩~腰の経絡が詰まりやすい状態。
鍼灸アプローチ:局所の循環を促す経穴と背部の兪穴で気血を巡らせ、「肩こり 鍼灸」「腰痛 鍼灸」の両面から体質改善をねらいます。
痺れ・痙攣
痰湿阻絡(たんしつそらく):水分代謝が低下し、神経伝達が鈍るイメージ。
鍼灸アプローチ:陽明経・少陽経を整え、「足の痺れ 鍼灸」の視点で全身バランスを調整します。
下痢・血便
陽気不足(ようきぶそく):炎症を抱えつつも基礎エネルギーが弱く冷える相反状態。
鍼灸アプローチ:足三里や関元などで陽気を温め、冷えと炎症のバランスを整えます。
鍼灸治療の経過と効果
- 初診〜5診(10月中):首の痛みが一時的に軽減。
- 5診(11/9):激痛発作が消失し、動作制限が緩和。
- 14診(1/12):頸部痛は天候や疲労で軽度悪化する程度に。腹痛・下痢・血便が大幅に減少。
- 14診以降:クローン病由来の腹部症状が消失。
- 33〜37診(2月):頸部痛・右腕の痺れほぼ消失。コンディション維持を確認し治療終了。
全37回(週1〜2回)の鍼灸で、肩こり 鍼灸/腰痛 鍼灸/足の痺れ 鍼灸の複合的効果を体感いただけました。
鍼灸で“根本体質”から整えるという選択肢
薬で痛みを抑えるだけでは再発や副作用の不安がつきまといます。
鍼灸は「気血水」のバランスを整え、症状+体質の両面へアプローチできる点がメリットです。
- 副作用が少なく長期的ケアに向く
- 自律神経や免疫バランスも同時に調整
- 冷え・疲労・ストレスなど隠れた原因にも働きかける
当院の治療の雰囲気について
当院では、東洋医学に基づいた丁寧な問診と、一人ひとりの体質に合わせたオーダーメイドの鍼灸治療を行っています。施術室は落ち着いた照明と静かな空間で、ゆったりと自分の体と向き合える時間をお過ごしいただけます。
また、「不調の背景まで理解できる説明」を大切にしており、セルフケアや養生法のご提案も積極的に行っています。「通うたびに体がわかっていく」「安心して任せられる」といったお声も多くいただいております。
つらい症状を我慢せず、“自分に合った整え方”を一緒に探していきましょう。どうぞお気軽にご相談ください。
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