印西市草深の鍼灸治療院

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症例

激しい腰痛とストレスによる過食

【相談内容】

30代の男性

例年、年に一度ほど軽い腰痛を感じることはあったが、1ヶ月前からこれまでにない「激しい腰痛」に見舞われた。

もともと腰椎椎間板ヘルニアの持病があり、今回の悪化には心当たりがあった。ここ最近、仕事のストレスからついつい食べ過ぎてしまう「過食気味」の生活が続き、体重が急増。その重みが腰への負担となっているのではないか、とご自身で分析されていた。

「朝起き上がるのも辛く、仕事に集中できない。なんとか動けるようにしてほしい」という切実なご依頼を受け、治療を開始。

  • 主訴:激しい腰痛(1ヶ月前より悪化)
  • 随伴症状:過食、体重増加、胃腸の重だるさ
  • 既往歴:腰椎椎間板ヘルニア

【 中医学的分析】

中医学では、腰の痛みと「内臓の状態」や「心のストレス」を切り離して考えません。今回の症例では状態を以下のように分析しました。

  • 肝気郁結(かんきうっけつ)
    ストレスによって、気の巡りがスムーズにいかなくなった状態。この「気の滞り」を解消しようとして、体が過食(食べることで発散)に走ってしまうことがある。
  • 脾胃の冷えと内湿(ないしつ)
    毎日氷入りの冷たい飲み物を摂取されていたことで、胃腸(脾胃)が極端に冷えている。冷えによって消化機能が落ちると、体の中に余分な水分や老廃物(内湿)が溜まり、体が重だるく、痛みが出やすい体質になる。
  • 不通則痛(ふつうそくつう)
    冷えとストレス、そして急激な体重増加という負荷が重なり、腰を通る経絡がブロックされ、強い痛みが生じている。

【治療】

  1. 腹部の経穴(ツボ)への刺鍼
    まずは過食の原因であるストレスを緩和し、冷え切った胃腸を活性化させるため、お腹にあるツボを使用。
    お腹を整えることで全身の気の巡りを良くし、内側から腰を支える力を取り戻す。
  2. 肩甲骨間の皮内鍼(ひないしん)
    背骨の上、特に肩甲骨の間に強い圧痛(押した時の痛み)を確認。ここに「皮内鍼」というごく短い鍼を保定(固定)。これにより、無意識に入っていた上半身の力が抜け、腰への連動した負担を軽減させる。
  3. 生活習慣の改善指導
    中医学では「養生(ようじょう)」も立派な治療の一つです。お腹の冷えを解消するため、冷たい飲み物を控え、白湯などの温かい飲み物を取り入れるようお伝えした。

【経過】

  • 初回治療
    施術直後から腰の痛みが劇的に軽減。翌日には「生活に支障がないレベルまで改善した」とのご連絡をいただく。
  • 2回目(1週間後)
    痛みの再発はなかったが、効果の持続と体質改善のために来院。以前よりもお腹の張りが取れ、柔らかくなっている。
  • 現在
    指導した「温かい飲み物」を習慣化されたことで、胃腸の調子が上向き、体重も安定。腰痛の不安から解放され、元気に仕事を続けられている。

【まとめ】

今回の腰痛の根本原因は、単なる「腰の筋肉」の問題ではなく、ストレスと胃腸の冷えにありました。

お腹が冷えると全身の巡りが悪くなり、結果として最も負担のかかる「腰」に痛みが出やすくなります。「腰が痛いから腰に鍼灸をする」だけでは解決しないのが、人体の不思議であり中医学の面白いところです。

もし「最近食べ過ぎていて腰も痛い」「冷たいものが好きで腰痛が長引いている」と感じているなら、それは体からのSOSかもしれません。

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