印西市草深の鍼灸治療院

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症例

頸椎症性神経根症

 【相談内容】

50代の男性から「整形外科で薬を処方してもらったが、痛みが全く引かない。鍼灸でこの痛みは何とかなるでしょうか」との切実なご相談をいただきました。

3ヶ月前から、突如として右肩から上肢(腕から指先にかけて)に激しい痛みが走るようになったとのこと。整形外科を受診したところ「頸椎症性神経根症(けいついしょうせいしんけいこんしょう)」と診断され、痛み止めとしてトラマドールやリリカといった非常に強いお薬を服薬されていました。

しかし、3ヶ月間飲み続けても効果は実感できず、首を上に向けると右肩と腕に激痛が走るため、日常生活やお仕事にも大きな支障が出ている状態でした。

  • 主訴:右肩から右腕(上肢)にかけての激しい痛み、首を上に向けたときの首・肩の激痛
  • 随伴症状:薬物療法(トラマドール、リリカ)の不奏効、首の可動域制限

【中医学的分析】

中医学(中国の伝統医学)の診断法である「四診(望診・聞診・問診・切診)」を用いてお身体を詳しく拝見しました。
その結果、この方の症状は「気滞血瘀(きたいけつお)」および「痺症(ひしょう)」の状態であると分析しました。

  • 気滞血瘀(きたいけつお):ストレスや外傷、同じ姿勢の継続などにより、身体を巡るエネルギー(気)と血液(血)の流れが滞り、固定性の激しい痛みを生じさせている状態です。
  • 痺症(ひしょう):経絡(けいらく:気血が通るルート)に邪気が詰まり、流れが悪くなることで関節や筋肉が痛む病態です。今回は特に頸椎周辺の経絡が強く滞っていました。
    西洋医学では「神経の圧迫」と捉えますが、中医学では「不通則痛(通じざればすなわち痛む)」、つまり「気血の流れが完全にストップしているために激痛が起きている」と考え、この滞りを解消する治療方針を立てました。

【治療】

詰まりを根本から取り除き、気血の巡りを回復させるため、以下の施術を行いました。

1. 井穴(せいけつ)への刺絡(しらく)治療

まず、手足の指先にある「井穴(せいけつ)」と呼ばれるツボを選びました。井穴は強い滞りを一気に開通させる高い効果があります。このツボから数滴の血を絞り出す「刺絡(しらく)」という施術を行いました。

これにより、頸椎周辺に溜まっていた邪気と瘀血(ドロドロした血の滞り)が抜け、劇的な除痛効果を発揮します。

2. 頸部・肩部への鍼灸施術

井穴への治療直後、患者様のに顔を上に向けていただくと、すでに首の痛みが大幅に軽減していました。そこからさらに、痛みの局所である頸椎周辺や肩の経絡(天柱、風池、肩井など)に数本の鍼(はり)とお灸を据えました。
これにより、緊張しきっていた筋肉を緩め、神経周辺の微小な血流を促進させます。


【経過】

初診:

施術直後、上を向いたときの首の痛みが消失。右肩から腕への痛みも大幅に軽減し、すっきりした表情でお帰りになりました。

2診目(1週間後):

「前回の治療後、あれほど苦しんでいた痛みがほぼ無くなりました。お陰様で日常生活も全く支障なく過ごせています」とのこと。3ヶ月間、強い薬を飲んでも変わらなかった痛みが、初回の施術で劇的に改善されました。

3回目〜5回目(メンテナンス・予防):

痛み自体はほぼ消失していましたが、頸椎の根本的な負担を軽減し、再発を完全に防止するために、その後3回ほど間隔をあけて予防のための鍼灸治療を追加で行いました。
経過は非常に良好で、完全に痛みが治まったため、計5回の施術で治療を終了といたしました。


【まとめ】

頸椎症性神経根症と診断されると、「長期間の治療が必要になるのでは」「最悪は手術かも」と不安になる方も少なくありません。しかし、中医学の視点から「どこで気血が滞っているのか」を正確に見極め、患者様お一人おひとりの病態に適した的確なツボ(今回は井穴刺絡など)を選択することで、このように驚くほどの早期回復が望めるケースが多々あります。

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