印西市草深の鍼灸治療院

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症例

腰椎すべり症 

【相談内容

70代 男性。

「腰椎すべり症」による痛みについてご相談をいただきました。
 発症以来、腰を前に曲げる(前屈)動作をするたびに、腰から臀部にかけて走る激痛に悩まされ、「靴下やズボンを履くのが一苦労で……。洗面台で顔を洗うときや、朝ベッドから起き上がる瞬間が本当に辛いんです」とのことでした。
痛みを治して大好きなゴルフをまた始めたいとのご希望でした。

  • 主訴:腰椎すべり症に伴う前屈時の激痛
  • 随伴症状:鼠蹊部(足の付け根)の痛み、動作開始時の違和感、日常生活(着替え・洗顔)の困難

【中医学的分析】

お身体の状態を詳しく拝見したところ、症状の根本には「腎(じん)」と「脾胃(ひい)」の機能低下、そして外部からの影響である「寒湿(かんしつ)」と血の滞りである「血瘀(けつお)」が複雑に絡み合っていることが分かりました。

  • 腎虚(じんきょ):
    中医学で「腎」は骨を司る臓腑です。加齢などによりこの力が弱まると、腰や骨の支えが不安定になります。

  • 脾胃虚弱(ひいきょじゃく)
    消化吸収を担う「脾胃」が弱いと、筋肉を養うエネルギーが不足し、腰を支える筋力が低下します。

  • 寒湿(かんしつ)+血瘀(けつお)
    体に冷え(寒)と余分な水分(湿)が入り込み、重だるい痛みを生じさせている状態です。これが長く続くと血の流れが滞り(血瘀)、刺すような鋭い痛み(激痛)へと変化します。

【治療】

  1. 根本改善(腎と脾胃の調整) 
    まずは土台を整えるため、足にあるツボを用いて「腎」と「脾胃」を活性化させます。これにより、体の中から腰を支える力を引き出します。
  2. 局所治療(灸頭鍼) 
    腰や臀部に鍼を打ち、鍼の柄の部分にお灸を付けて燃やす「灸頭鍼(きゅうとうしん)」を行い、患部を深く温めて筋肉の緊張を緩めました。
  3. 特殊針法(火鍼)の導入 
    初期の治療で一定の効果は見られたものの、持続力が不足していたため、より強力に「冷えを払い、血を巡らせる」効果が期待できる「火鍼(かしん)」を採用しました。
  • 火鍼とは?:針先を真っ赤に熱して、ツボ(今回は仙腸関節付近の圧痛点)に瞬時に刺入する技法です。温経散寒(経絡を温めて冷えを散らす)と行気血(エネルギーと血液を巡らせる)の効果が非常に高く、頑固な痛みに効果を発揮します。

【経過】

  • 初診〜4回目 当初の「腎・脾胃」の治療と灸頭鍼により、鼠蹊部の痛みが和らぎ、ズボンの着脱も少し楽になりました。しかし、楽な状態が1週間持続せず、一進一退の状態が続きました。
  • 5回目〜(火鍼の導入) 学会での知見を活かし、痛みの核心部である仙腸関節周辺へ「火鍼」を施しました。すると、これまで取り切れなかった深部の痛みが劇的に軽減し始めました。
  • 現在 火鍼を継続することで、持続性が大幅に向上。あんなに辛かった洗顔や起床時の痛みが消失し、なんと趣味のゴルフを再開できるまでに回復されました。

現在は、より良いコンディションを維持し、治療の間隔を徐々に空けていくためのメンテナンス期に入っています。


【まとめ】

腰椎すべり症による痛みは、骨の問題だけでなく、体内の「冷え」や「巡りの悪さ」が痛みを増幅させているケースが多々あります。この患者様の場合は、火鍼による「寒湿」を取り除く方法が、ゴルフ再開への決め手となりました。


【日常生活でのアドバイス】
腰椎すべり症の方は、特にお腹と腰周りを冷やさないことが大切です。また、無理な前屈を避けつつ、股関節の柔軟性を保つストレッチを取り入れると再発防止に役立ちます。

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