印西市草深の鍼灸治療院

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症例

足首の痛み

【相談内容】

80代の女性の患者様。「先日、車から降りた瞬間に左足首を痛めてしまい、歩くたびに激しい痛みが走って辛い」と、当院にご相談いただきました。

普段の移動やお買い物のためにも歩行時の痛みは日常生活に直結するため、少しでも早く元の生活に戻れるよう、鍼灸治療を選択されました。

 主訴:左足首の歩行時痛(激痛)


【中医学的分析】

足首の状態を確認すると、一般的な捻挫に見られるような腫れや皮下出血(青あざ)は確認できない。

しかし、左足の外くるぶし(外踝)周辺を詳細に観察したところ、「細絡(さいらく)」と呼ばれる、糸ミミズ状の細い毛細血管が無数に浮き上がっている所見が見られ、さらに、その血管が浮いている部位を軽く押すと強い圧痛(押したときの鋭い痛み)を訴えている。

中医学では、これを以下のように分析します。

 ①気滞血瘀(きたいけつお)
「気(エネルギーの流れ)」や「血(血液や栄養)」の流れが滞り、血液が鬱血(うっけつ)した状態を指す。
中医学には「不通則痛(通ぜざれば即ち痛む=スムーズに流れない部位に激痛が生じる)」という原則があり、今回の激痛は組織の大きな損傷というよりも、局所で血液の巡りが急激に停滞したことが主な原因と考えられる。

 ②経絡の滞り(足の少陽胆経)
外くるぶし周辺を通る「足の少陽胆経(しょうようたんけい)」というエネルギーのルート上で血流障害が起こっている。


【治療】

血流が滞って起こる激痛に対して、局所の鬱血を直接解消する論理的なアプローチを行いました。

1. 病巣部(細絡)の特定
 外くるぶし周辺の糸ミミズ状に浮き出た毛細血管(細絡)と、最も痛みが強い圧痛点を丁寧に確認し、皮膚消毒を行う。

2. 足竅陰(あしきょういん)への刺絡(しらく)
足首を通る「胆経」の巡りを末端から一気に改善するため、足の第4指(薬指)の爪の生え際にあるツボ「足竅陰」を選択。専用の極細の鍼を用い、滞った古い血液を10滴ほど微量に絞り出す「刺絡(しらく=鬱血を除去する伝統的な施術法)」を施す。

3. 末梢循環の促進と経絡の疎通
 足首周りの停滞が抜けるよう、足先から下肢全体の気血の流れを整えるために刺鍼。

【経過】

 初診時
 施術直後に室内を歩いて確認していただいたところ、足を着くたびに響いていた激痛はその場で消失。「少し違和感が残る程度」まで劇的に改善する。

 2回目(数日後)
激痛の再発はなく、歩行もスムーズな状態を維持。残っていたわずかな違和感も消失したため、2回目の施術をもって治療終了(治癒)。


【まとめ】

足首を痛めた際、「腫れや内出血がないのに歩けないほど痛い」というケースは少なくありません。

レントゲンや外見上は大きな異常が見られない場合でも、中医学の視点から見ると「毛細血管の鬱血(細絡)」が局所の巡りを阻害し、強い痛みを引き起こしていることがあります。このような場合、滞った血流を直接解放する施術を行うことで、短期間での劇的な痛みの緩和が期待できます。

「足を着くだけで痛い」「捻挫の所見はないのに痛みが引かない」とお悩みの方は、無理に我慢せず、ぜひお気軽にご相談ください。

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