印西市草深の鍼灸治療院

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症例

上腕骨外側上顆炎(テニス肘)

【相談内容】

今年に入ってから肘の外側に強い痛みを発症。テニスなどのスポーツ歴や腕を酷使する仕事はないものの、重い物を横に持ち上げたり、雑巾を絞るような捻る動作を行う際に強い痛みが走り、日常生活に支障をきたしている。
整形外科を受診しテニス肘(外側上顆炎)と診断される。湿布を処方されたが効果がなく、その後に通ったカイロプラクティック(3回通院)でも改善がみられなかったため、根本的な治療を求めて来院。  

また、数年前の肋骨骨折や自転車転倒による鎖骨骨折以降、首から肩周りにかけて頑固な凝り感が続いており、じっとしていてもつらく、首を鳴らしてもすぐに凝りが戻る状態が常態化している。さらに、消炎鎮痛薬(ロキソニン)を服用するとめまいを引き起こす薬剤アレルギーを持っているため、内服薬に頼れない不安も抱えている。  

 主訴: 肘の痛み(雑巾絞りや荷物持ち上げ時の動作時痛)  

 随伴症状: 首・肩の慢性的な凝り感(じっとしていてもつらい)


【中医学的分析】

中医学の観点では、局所の筋腱の炎症・拘縮を「経筋病(けいきんびょう)」、身体の巡りの悪化を「気滞血瘀(きたいけつお)」と捉えて治療しました。  

 ①肘関節周囲の「経筋病」
テニス等の明確な原因がなくとも、腕を通る経絡(手陽明大腸経など)の筋膜や腱付着部に気血が滞ることで、動かしたときの激しい痛みを引き起こしている。痛む部位が初期からやや移動している点や、抵抗をかけた際の動作時痛は、腱・筋組織の微小な炎症と過緊張が慢性化しているサイン。 

② 首肩の凝りと「気滞血瘀」
過去の鎖骨・肋骨骨折といった外傷部位は、組織の回復後も血流が鬱滞しやすい「瘀血(おけつ)」の好発部位となる。背部の皮膚表面に浮き出た血管(細絡)や、じっとしていても重だるい首肩の凝りは、この滞留した古い血液による循環不良が原因。首・肩・背中の血行不良が腕への気血の巡りを妨げ、肘の回復を遅らせる要因にもなっている。加えて、責任あるお仕事による日頃のストレスが気の巡りを滞らせ、症状を長引かせている。  


【治療】

痛みの中心である肘の組織修復を促すとともに、根本的な血流改善のために首・肩・背中の瘀血を取り除く施術を行いました。  

1. 火鍼(かしん)療法による局所修復と除痛
痛みが集中している肘の外側上顆周囲の圧痛点に対し、瞬時に熱刺激を与える特殊な鍼(火鍼)を使用。
患部に新鮮な血液を集めて組織の自然修復を促し、頑固なテニス肘特有の痛みを速やかに鎮める。  

2. 刺絡(しらく)および吸玉(カッピング)療法
背部に見られた血管の鬱血部位(血瘀)に対し、鍼でわずかな出血を促す刺絡を行い、吸玉(カッピング)を用いて滞った血液を体表へ引き出して吸引。これにより、深部に滞っていた血行を劇的に改善し、首・肩から腕へ向かう気血の巡りを回復させる。   


【経過】

 初診時
肘への火鍼施術直後、腕を捻ったり曲げたりした際に出ていた鋭い痛みが軽減。刺絡・カッピング後は首や肩の詰まり感が抜け、背中全体が軽くなった感覚を実感。  

 2診目
テニス肘の痛みが初診時と比べて7割減少。雑巾絞りや荷物を持ち上げる際の鋭い激痛が大幅に和らぐ。あわせて首を無理に鳴らす癖が減り、睡眠も良好なる。  

 3診目
肘の動作時痛は日常生活においてほぼ気にならないレベルまで改善。首肩の慢性的な凝りも軽快したため治療は終了。


【まとめ】

外側上顆炎(テニス肘)は、腕の局所的な問題だけでなく、首・肩・背中の血行不良(瘀血)や自律神経の緊張が回復を妨げているケースが多々あります。また、過去の外傷(骨折など)が引き起こす長年の巡りの滞りが、関節痛を慢性化させる引き金になることも少なくありません。  

当院では「肘の痛み」という局所への直接アプローチ(火鍼など)に加え、繋がっている全身の血流や経絡を整えることで、わずか数回の治療でも大幅な除痛・機能回復を目指します。湿布や電気治療で変わらない方や、お薬が合わずにお困りの方も、ぜひお気軽にご相談ください。

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