印西市草深の鍼灸治療院

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症例

副鼻腔炎①

【相談内容】

4月中旬に風邪を引いたことをきっかけに副鼻腔炎を発症。はじめは痰が多く絡む程度だったが、次第に激しい咳へと移行してきた。

一度咳き込むとなかなか止まらず、夜間も咳のせいで睡眠が妨げられるほど悪化。さらに副鼻腔炎の炎症の影響から、顔面部の重い痛みや締め付けられるような頭痛も併発し、「夜も眠れず本当に辛い」とのご相談でした。

 主訴:風邪後の副鼻腔炎、夜間に悪化する激しい咳

 随伴症状:顔面痛、頭痛、痰、睡眠障害

【中医学的分析】

お身体全体を診当(検査)させていただいたところ、根本的な体質として「脾虚水湿(ひきょすいしつ)」と「上熱下寒(じょうねつげかん)」の状態にあることが分かりました。

 ①脾虚水湿(ひきょすいしつ)
消化吸収を担う「脾胃(胃腸)」の働きが低下し、体内の水分代謝が滞っている状態です。余分な水分が停滞すると「痰湿(たんしつ:老廃物を含んだ粘り気のある水分)」となり、鼻や気管支に溜まりやすくなります。

 ②上熱下寒(じょうねつげかん)
下半身やお腹が冷えている一方で、熱のエネルギーだけが首から上(顔や頭部)へ昇ってしまう状態です。頭部にこもった熱が鼻腔や気道の粘膜を刺激し、激しい炎症(副鼻腔炎、顔面痛、頭痛)や乾いた激しい咳を引き起こしていました。

元々お腹の冷えや水はけの悪さがあったところに風邪をひいたため、体内の熱と余分な水分が結びつき、副鼻腔炎が長引く原因となっていました。

【治療】

崩れてしまった「熱と水分のバランス」を整え、局所の強い炎症を鎮めるために以下の施術を行いました。

1. 下半身の温補と引火帰元(いんかきげん)
足元やお腹を中心に「灸頭鍼(きゅうとうしん:鍼の頭にお灸をつけて温める手法)」を多く用いました。下半身を芯から温めることで、首から上に突き上がっていた熱を足元へと引き下げ(引火帰元)、頭痛や顔面の圧迫感を緩めます。

2. 脾胃(胃腸)の調調と水分代謝の促進
胃腸に関わるツボ(足三里や中脘など)を刺激し、体内に滞っている余分な水分(痰湿)をスムーズに排出できるよう巡りを整えました。

3. 上咽頭・鼻腔の局所ケア(鼻磨き)
 仕上げに鼻磨き(鼻腔・上咽頭周囲のケア)を施し、上咽頭に停滞している熱感と粘膜の炎症を直接鎮めるアプローチを行いました。

【経過】

 初診時
下半身をしっかり温めて水分代謝を促す施術と鼻磨きを実施。施術後は顔面の重だるさがやや軽減。

 2回目(数日後)
激しく続いていた咳の頻度が減り、夜間に目が覚める回数が減少。頭の重さも軽くなり始める。

 3回目
 あれほど辛かった咳がほとんど出なくなり、夜もぐっすり眠れる状態に。顔面の痛みと頭痛もほぼ消失しました。

 現在
副鼻腔炎特有の不快感もあと一息で寛解する見通しです。副鼻腔炎は中途半端に治療をやめてしまうと慢性化しやすいため、体質が完全に安定するまであと1回ほど経過を観察していく予定です。

【まとめ】

風邪を引いた後に「痰が切れない」「咳だけが残って止まらない」「鼻の奥や顔が痛む」といった症状が続く場合、単なる呼吸器の不調だけでなく、胃腸の弱りによる水分代謝の停滞(むくみ体質)や下半身の冷えが根底に隠れているケースが少なくありません。

冷たい飲み物や生ものを控え、お腹と足首をしっかり温めるだけでも回復のスピードは大きく変わります。

長引く咳や副鼻腔炎でお悩みの方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。

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